第6章 ヴィラン襲来
「とりあえず言、俺たちは先生たちのところに戻ろう」
『うん、そうだ ね…?』
轟くんと話し合いの結果、先程まで私たちがいたUSJの入口に向かうことにした。そしてその場所に向かわんと歩き出した瞬間、辺りから微かな人の足音が聞こえてくる。私はその音を耳にして反射的にバッと周りを見渡す。
「勘がいいじゃねぇか、お嬢ちゃん」
そう言ってヴィランと思われる男はニヤリと口角を上げて足を止める。先程まで私たちの周りには誰もいなかった筈なのだが、どこからともなくワラワラと10人程集まってきた。
「てめぇらさっきのワープ野郎の仲間か」
「あぁそうさ、んじゃまず手始めに死んでもらいますか!!!」
そういうとヴィラン達は私たちに向かって個性を使い一斉に飛びかかってきた。敵が私たちに飛びかかる寸前で
『[壁]!』
私は個性を使いヴィラン達の目の前に彼らの身長の倍はある高さの壁を出現させる。ヴィランは突然現れた壁に止まれるはずもなくスピードを落とせず勢いよく壁にぶつかる。
「ぐぁっ!」
「痛てぇ!何で急に壁がでてきたんだ!?」
ヴィラン達は突然現れた壁に慌てふためいていた。
「言、下がってろ」
『うん…!』
私が轟くんの後ろに下がると彼はヴィラン達が戦闘態勢に入らないうちに目の前の彼らに向けて個性を使いヴィラン全員を凍らせた。