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【ヒロアカ】folklore

第5章 慣れてきた時こそ



───クソっ!!!昨日からムカつくことばっかだ!


爆豪はそう心の中で愚痴を吐き捨てながら周りに人がいない机の隅の席を選び乱雑に椅子を引きそのムカつきを発散するかのように乱暴に椅子に座った。手に持っていた昼食のカレーはガチャンと音を立てるが零れはなく綺麗なままだ。


「納得いかねぇ…!!」


無個性だと思ってたザコが俺の知らない間に個性を身につけていて意味のわけかんねぇ事言ってきたかと思えばあのデクがクラス委員長だぁ?!入れたヤツらは何を考えていやがる!あんなクソナードに委員長が務まるわきゃねーだろうが!俺はアイツよりも上なんだよっ…!!俺はッ……
クソッ嫌な事ばかり考えちまう…しかも生徒手帳もどっかに落としちまったのか見当たらねぇし。
ホント、ムカつくことしかねぇ…

そうして爆豪は不満や憤り…心に積もった様々な事を忘れるようにカレーを頬張った。あからさまに不機嫌な表情を浮かべながらも昼食を取り続けていたその時、耳心地の良い透き通った声が聞こえてくる。


『あっいた』


そう言って爆豪を見つけると少しだけ目を見開き、人ごみを掻き分け駆け足で近づいてくる言。

───コイツは…ポニーテールの双子の妹…
確か個性把握テストは15位だったか。ハッ結果から見るにどうせモブ個性のザコ。姉に良いとこ全部持ってかれた劣化版だろ。ただなんでか知らねーがデクと親しげな奴だったな…なんだ、嫌味でも言いに来たのか


『あの、爆豪さん』

「あ゙?んだよ!!」

『これ爆豪さんのだよね』


警戒と威嚇の意味合いも兼ねて強めに返事をするとソイツはそれに怯むことなく話を続けた。

───なんだコイツ…普通の女なら逃げるかビクビクしながら話しかけてくるはずなのに。神経が図太いのか、単に馬鹿なだけか??

そんな事を考えているとポニーテールの妹は俺の名前が書かれた生徒手帳を渡してきた。




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