第25章 一意奮闘
自室に戻った後、朝の身支度を終わらせて1階の食堂スペースに行くとクラスの大半の人が朝食を食べていた。みんなと朝の挨拶を交わしランチラッシュ先生が朝早くから作り、寮に配達された朝食を手に取り食堂の席に着く。
『いただきます』
私は机に置いた朝食の前で手を合わせて食べ始めようとした時、後ろから声をかけられる。
「言、お、おはよう!き、昨日お前忘れていったろコレ」
声をかけてきた正体は鋭児郎で、彼は挙動不審に挨拶を交わしながら私にある物を渡した。私は受け取ったものを見てハッとし、彼に向けて笑顔でお礼を告げた。
『あ、そうだった携帯忘れて行ったんだ。わざわざありがとうね』
「お、おう!次から気をつけろよ!」
携帯を渡し終えるとギクシャクとしながらその場を去って鋭児郎は朝食を受け取りに行った。
『鋭児郎…なんで今日あんなにおどおどしてるんだろ』
私は何かしてしまったのだろうかと考えた時、昨日鋭児郎の部屋で起こった事を思い出してそれと同時に顔を赤らめる。しかもその後は爆豪くんと一緒に同じベットで夜を過ごしたという事もありより一層顔は赤くなる。いや、この言い方だと変な意味にも聞こえてしまうがやましいことは何も無かったので安心して欲しい。
(でも理由があったとは言え高校生の男女が2人きりで一緒に寝るって結構まずいんじゃ…)
私は頭でもんもんと考えながら朝食を食べ終わり足早に部屋にへと戻って学校に向かう準備をした。