第5章 慣れてきた時こそ
《セキュリティ3が突破されました生徒の皆さんは屋外へ避難して下さい》
サイレンが鳴り終わると同時に今度は校内中にアナウンスが響く。私と爆豪さんがそのアナウンスに戸惑っている時
「これって校舎内に誰かが侵入してきたってことだよな!!?3年間でこんなの初めてだぞ!早く逃げようぜ!!」
と、上級生の人の言葉で私達だけでなく周りの人達も今のアナウンスがいかに非常事態であるかを理解。そして先程までゆったりとした雰囲気が漂っていた食堂は一変してパニック映画のワンシーンのような混乱状態に陥った。そしてパニックになった生徒達は一斉に食堂の入口に向かって走り出した。
『侵入って…?!キャッ…』
私は食堂の入口の近くにいた為、一斉に流れ込んで来た人の流れに抗うことが出来ずに体制を崩してしまった。そしてそのまま自分は地面に叩きつけられると思い咄嗟に目を瞑り直ぐに来るであろう衝撃に耐えようとしたが
(あれ…?そんなに痛くない…)
予想は外れたのか数秒経ってもその衝撃が来ないのでゆっくりと目を開けると私の目の前には爆豪さんがいた。爆豪さんは片手で私の肩をしっかりと抱き止め人の流れの影響を受けにくい壁側に寄って押し寄せてくる人達から私を守っていてくれたのだ。