第24章 始まりの終わり 終わりの始まり
雄英高校からの家庭訪問のお知らせから数日が経ち、今日は家庭訪問当日。
『ハ…ハックシュン…!』
私は自分の部屋のベッドの上で口元を両手で抑えながら大きなクシャミをする。
そう、私は家庭訪問当日だというのに夏風邪を引いてしまったのだ。原因は先日頭から被った水差しだろう。
『大事な日に風邪なんて…』
私はベッドの隣にある台に置かれているティッシュを取りながらそう言う。
「仕方ないですわ…今日はゆっくりとお休みになってください」
百ちゃんは私が寝ているベット前に立ちながらりんごの皮を素早く剥き、台の上に置かれているお皿に乗せてくれる。
「ではそろそろ先生方が来ますので…何かあったらじいやたちを呼んでくださいね」
そう言って百ちゃんは私の部屋を後にする。百ちゃんが出ていった部屋には私1人だけで部屋には沈黙が走る。
『……寂しいなぁ…』
心地よい風がそよそよと入ってくる部屋の窓の外を眺めながら呟く。その後、心地よい風にうたれながら目を瞑りしばらくすると眠ってしまっていた。