第24章 始まりの終わり 終わりの始まり
神野事件から数日が経ち、あまりにも平穏な日常をすごしている最中家には雄英高校から家庭訪問のお知らせが届いた。内容は林間合宿や神野事件を受けてのヴィランの活性化に伴い、生徒の安全をより近くで見守るための措置。
「全寮制導入検討」のお知らせであった。
「まぁ、先生方がお家にいらっしゃるのね。なら美味しいお紅茶やお菓子を用意しなくちゃ!」
知らせを受けてお母様は顔を輝かせながら使いの者たちに紅茶とお菓子を取り寄せるよう伝えると、自分もどこかにへと行ってしまった。
「お母様ったら…」
百ちゃんはプリプリと準備をしながら消えたお母様を横目に見ながら頭を抑える。
『まぁ、いいんじゃないかな。お父様も全寮制導入には賛成みたいだし先生たちも神野の事とかで大変だったろうし家庭訪問の時間だけでも休憩みたいになれば』
「確かに…私たちは大丈夫でも他の親御さんは反対の方もいらっしゃるでしょうしね。爆豪さんや耳郎さん・葉隠さんの御三方は特に…」
『ん〜、爆豪くんのお家は大丈夫だと思うな』
私は近くにあったソファに腰をかけ紅茶を口に運びながら言う。
「あら、どうしてわかるのですか?」
『爆豪くんのお母さんならきっと反対しなさそうだなっていう私の見立て』
「爆豪さんのお母様とお会いしたことが?」
『うん、夏休みに学校のプール行った時にね。爆豪くんそっくりでとってもいい人だったよっ』