第2章 踏み出せ第1歩
時間ギリギリに会場に到着し指定されていた座席に腰を下ろすと、ステージの上にはプロヒーローのプレゼント・マイクが立っていた。
そして今回の試験監督であるプレゼント・マイクから実技試験の概要を説明され、私たち受験者はそれぞれ指定された演習会場へ移動を開始した。
『それにしても流石雄英…噂には聞いていたけどスケールが違うよ』
実技試験の概要を説明されたホールから少し歩き実技試験の演習会場に到着したが、言は目の前の演習会場を見て凄絶した。
目の前には立派な高層ビルが連なって建ち並んでおり街と言われても普通に頷くレベルの広さだった。これが雄英高校の敷地内に幾つもあると考えるとお金の出所なども少々気になるところである。
『ふー…とりあえず頑張るしかないかな』
ドキドキと脈打つ心臓を落ち着かせるように深呼吸を数回繰り返し、胸の前に手を当てて試験が開始するまで精神統一をしようとしたその瞬間
「ハイスタートー!」
プレゼント・マイクの突然のアナウンスで試験は開始された。