第21章 林間合宿
「そんな言たちはどうなんだよ」
轟くんは私が笑った事に拗ねたのか少しムスッとした顔をして聞いてくる。
『はぁー…笑った…えっとね、私たちは女子会したよ。B組の女の子たちも混ざってね』
「女子会?なんだそれ」
笑い過ぎて痛くなったお腹を抱えながら瞳に薄く張った涙を指で拭って質問に答えると、轟くんは始めて聞く単語に首を傾げた。
『私も今日初めて女子会というものをしたのだけど、女の子が集まって好きなものを食べながら話す事なんだって』
「そうか、要は茶会か」
『多分わかりやすく言えばそうだと思う。それでね女子会では恋バナが主流なんだって!』
私は新しいおもちゃを買ってもらった子どものように誇らしげに、今日新しく得た知識 女子会と言うものを轟くんに教えた。
「恋バナかそれは聞いたことがある。あれだろ、恋の話をするやつだろ」
『なんで知ってるの轟くん…意外…』
「お前は俺をなんだと思ってる」
『あはは…そ、それで恋バナしたんだけど結局みんな全然恋の話がなくてね私に話題が振られたんだけど……』
そんな時、私は顔から火が出る思いをした恋バナを思い出してしまい話が途切れる。
「…?どうした言」
『あっ、いや!ううん、なんでもないよ…それで結局私も話題を振られたけどそんな話無くてね、その後は彼氏にするなら誰がいい?とか1日入れ替わるなら誰?とか皆の理想のタイプのお話をしたの』
私はさすがに恋バナの話題になった本人の目の前で内容を話せるわけもなく誤魔化して続きを話す。
「そうなのか……なぁ言」
『ん、何?』
「話が変わるが気になっていた事を聞いてもいいか」
『大丈夫だけど……』
改まって言葉を口にする轟くんに私は緊張感を覚える。
「お前……何か大きな病でも抱えてんのか」