第18章 期末演習試験
1歩前に進んだ者、壁に阻まれた者など様々な結果を生んだ期末演習試験の翌日。1年A組の教室には泣いている芦戸と絶望した表情を顔に貼り付けた上鳴の姿があった。
「皆…土産話っひぐ楽しみに…うう、してるっ…がら!」
「まっ、まだわかんないよ!どんでん返しがあるかもしれないよ…!」
「緑谷、それ口にしたらなくなるパターンだ…」
「試験で赤点取ったら林間合宿行けずに補習地獄!そして俺らは実技クリアならず!これでまだわからんのなら貴様らの偏差値は猿以下だ!!」
落ち込む2人に緑谷は励ましの言葉を掛ける。しかしその緑谷の励ましの言葉が上鳴の逆鱗に触れたのか、勢いのままに彼は緑谷に理不尽すぎる目潰しをした。
「上鳴落ち着けよ…緑谷の言う通りどんでん返しあるかもだろ?それに採点基準が明かされていな以上は…」
「同情するならなんかもう色々くれ!!」
上鳴の精神はかなり荒ぶっているようで、瀬呂の話にを聞くと情緒不安定でツッコミを入れた。そして相澤が勢いよく扉を開けて教室に入ってくる。
「おはよう、今回の期末テストだが…残念ながら赤点が出た…したがって…」
試験をクリアする事が出来なかった芦戸と上鳴は相澤から出てくるであろう次の言葉を辛い心境で待ち侘びた。
「林間合宿は全員行きます」
「「どんでんがえしだあ!!!!」」
相澤の口から出てきた予想外の言葉に芦戸と上鳴は教室に響き渡る位の大声で叫び喜んだ。