第18章 期末演習試験
〘もう少し話し合っても良かったんじゃないか?〙
相澤に突き付けられた言葉に轟は頭を巡らせた。
(そういや…何か言いたげだった…)
思い返せば自分の意見を一方的に話しただけで何か言いたげだった百に話す隙を与えてあげられていなかったのかもしれない。
〘百ちゃんの言葉聞いてあげてね〙
試験の前に告げられた言の言葉を思い出す。
(そうか……そういう意味か…)
「轟さ…轟さん!?」
轟の指示でゴールゲートに向かったはずの百が迷いの色を顔に貼り付けながら引き返してきた。そして百は相澤の武器によって宙に吊るされた轟を見て声を上げた。
「すみません私…やっぱり…」
「あ、オイ。相澤先生来てるぞ!」
轟の声がけに冷や汗を流して足を止めてしまった百。そんな迷いを見せている百に轟は言葉をかけた。
「八百万!!何かあるんだよな?悪い聞くべきだった、これでいいか?って。何かあるんだよな?!」
「でも轟さんの策が通用しなかったのに私の考えなんて…」
「いいから早くしろ!そういうのはお前の方が適任だったって言ってるんだ!」