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【ヒロアカ】folklore

第17章 知識を得た者



賑やかしく昼食を摂る爆豪と言。そんな彼らから少し離れた場所では切島と上鳴と瀬呂が仲睦まじく昼飯を食べていた。


「なんか爆豪すげぇ笑ってね…?」

「マジ?あの爆豪を笑わせられるの強いな」


上鳴と瀬呂は互いに飲み物を啜りながら、いましがた目に映った信じられない光景に驚きを超えて関心の声を漏らす。そして2人の前の席に座る切島は、食事をする爆豪と言を横目で羨ましそうに眺めながらも机に突っ伏してため息をつく。


「なぁ…上鳴、瀬呂ォ…」

「なんだよ切島」

「深刻そうな顔してんな」


切島の呼び掛けに爆豪と言に送られていた視線は切島にへと集まる。


「週末に爆豪と言と一緒に勉強会することになったじゃん」

「まったく俺らの希望の光を奪いやがってよぉ〜!とまぁそれは置いといて、良いじゃん。なんか不満なの?」


上鳴は冗談を交えながらも飲み物を口に運び、切島の話に相槌を打つ。


「いや、不満というかさ…爆豪が言と先に勉強会の予定を立ててたのが驚きで」

「そりゃ…爆豪あからさまに言のこと好きだからなぁー」

「本人は自覚なさそうだけどな!」

「だよなぁ〜!やっぱり爆豪、言のこと好きだよな〜!」


切島は瀬呂と上鳴の話を聞いて爆豪が言に好意を抱いていると言うことに確信を持ち、頭をガシガシと掻き毟りながら項垂れる。


「つか、体育祭の後に俺言ったじゃんよ!」

「半信半疑だったんだよ!!だってあの爆豪だぜ?まさかと思うじゃん!しかも”好きな子”が被るとか!」

「「え?!切島言のこと好きなの!?」」


2人は切島の発言に目を見開き、揃えて声をあげる。


「そうだよ!!お前ら爆豪のは敏感なのに俺のには気づかねぇのかよ!」

「いやぁ、爆豪のはあからさま過ぎだからな…」

「切島も好きなのかよー!爆豪とか中々に強敵じゃん!」

「だよなァ…」


2人の言葉に切島は眉を下げてため息を吐く。


「てか切島はいつから言のこと好きなわけ?全然そういう素振りなかったじゃん」

「あぁ、言ってなかったけ?俺、言と小学校のクラス5年間、同じだったんだよ」





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