第16章 知識を得る者
「…はぁ、分かったよ。言がいいなら仕方がないねぇ…とりあえず問題起こさないように。特にホークス」
「何で俺?!」
念を入れるようにホークスを指さしたルーシー。すると靴音を鳴らしながらホークスに近寄って言に聞こえないように彼のの耳元で口を開いた。
「ウチのコに手出したら許さないよ」
「それはちょっと分からないですね」
「ホークス」
「ウス」
ヘラヘラとしながら受け答えをしていたホークスだがルーシーに言い表せない様な言葉の圧をかけられ即座に大人しくなった。そしてルーシーが身支度を済ませ図書館を後にすると建物内の部屋にはホークスと言の2人だけになる。
『ホークスさん、今日1日よろしくお願いします』
「うん!!!よろしくね!!!!」
『音圧が』
満開の笑顔で図書館目一杯に響く声を張り上げるホークス。今日の図書館は休館日だったのでお客さんはいないがルーシーのいる場所でこんなことをしようものならきっと大目玉をくらっていただろう。
「とりあえずルーシーさんから聞いた話だと翼?の構造やらを知りたいとか」
『ヒーロー活動の幅を広げるためにはルーシーさんから翼を生やせばいいとご教示頂いたのですが、如何せん上手くいかなくて…見て頂いた方が早いかもしれません』
言はそう言って個性を使い、自分の背中から羽を作りだしてホークスの目の前でぐるりと全体図を見せるように一周してみせた。するとホークスは口をあんぐりと開けて目を見開き、その直後両手を使って自分の顔を覆い言葉を発した。
「女神たい……」