• テキストサイズ

【ヒロアカ】folklore

第16章 知識を得る者



ヒーロー殺し逮捕のニュースはテレビ・新聞・ネットなどを通じて瞬く間に世間にへと広まった。特に今、世間を揺るがしているのはステインの動画だ。誰が撮影していたのかは不明だがステインが捕まる前…ステインが最後の最後で私たちに向けて言葉を放った時の動画がSNSに出回り今現在も再生回数を伸ばし反響を起こしている。
そして私は今、緑谷くん・轟くん・飯田くんが入院している病室にいる。


『緑谷くんおかえり』


先程お茶子ちゃんから電話がかかってきた緑谷くんは暫く病室から席を外し、今しがた通話を終えたのか松葉杖をつきながら病室に戻ってくる。


「ただいま…あ、飯田くん今麗日さんがね…」

「緑谷。飯田、今診察終わったとこなんだが」


緑谷くんがお茶子ちゃんとの会話の内容を飯田くんに伝えようとした時に轟くんが真面目なトーンで緑谷くんの名前を呼ぶ。そして重苦しい雰囲気の中飯田さんが口を開いた。


「左手…後遺症が残るそうだ」


飯田くんはギプスをはめられた左手を見つめながら緑谷くんにそう告げた。緑谷くんも心のどこかでは分かっていたのかもしれないが改めて後遺症が残ると言われると事の重大さ理解したようにを眉を顰めた。その後、飯田くんは私たちに左手の症状を詳しく教え、自分の過ちを語った。


「俺が本当のヒーローになれるまでこの左手は残そうと思う」

「………あ……飯田くん、僕も……同じだ一緒に強く……なろうね」


緑谷くんは飯田くんに何かを伝えようとしたようだが、何かを思い返したように口を噤み、包帯が巻かれた右手をギュッと握りしめて飯田くんの前に差し出した。




/ 435ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp