第16章 知識を得る者
グラントリノがそう言うと脳無の体が突然膨れ上がりエンデヴァーを攻撃しようとする。
「言!!さっきの市民2人は!?」
『避難完了です!』
「んじゃ…」
グラントリノは地面に足を強く踏み込むと目にも止まらぬスピードで脳無を倒した。
「道路割っちまった…久々だと加減がなァ…」
『グラントリノさん…凄い』
「チッ、なんだ…やるじゃないかご老人」
脳無を倒し終えたと思った矢先。保須市の中心部から大きな爆発音が聞こえてくる。
「あっちはヒーローが集中していたハズだが…」
「少なくとも2~3分は経ってるぞ!揃いも揃って…ったく!早くこいつの拘束身柄引き渡しを済ませて加勢行くぞ」
グラントリノが脳無の体の上で拘束具を取り出すとその隣でエンデヴァーは険しい顔をみせる。何やら考え事をしている様だった。
「そいつは…ウチの相棒に任せろご老人は今から言うアドレスへ向かってくれ加勢はこのエンデヴァー1人で事足りる」
「わかった…言行くぞ!!」
『はい!!』
エンデヴァーの発言にグラントリノは一瞬迷いを見せたが、直ぐに何か訳があるのだろうと考え彼の言葉に首を縦に振った。言はまた翼を広げグラントリノと共にエンデヴァーに渡されたアドレスを頼りに加勢に向かった。