第3章 1年A組
芦戸・切島・上鳴・瀬呂と暫く話すとクラスの人達が次々と入ってきた。先程までガラッとしていたクラスは一気に賑やかになり、そこには実技試験の時に見かけたツンツン髪の男の人もいた。でもその中に麗日の姿は見られなかった。もしかしたら彼女は不合格だったのではなどと頭の中でグルグルと考え不安になってるその時
「おい君!!」
ワイワイと賑やかなクラスに怒号が響き先程まで賑やかだった空気が一変する。
「机に足をかけるな!雄英の先輩方や机の製作者方に申し訳ないとは思わないか!?」
考え事をしている時に大きな声を出されたので言はもしや自分に言われたのではないかと驚いたが自分に注意したのではなかったようだ。
「思わねーよ てめー どこ中だよ端役が!」
「ボ…俺は私立聡明中学出身 飯田天哉だ」
「聡明〜〜〜〜?!くそエリートじゃねえか。ブッ殺し甲斐がありそうだな」
『っ…』
言は突然の激痛に頭を抑える。
「言大丈夫ですか?」
『うん…いつもの偏頭痛だと思う…』
言の前の席に座っている百が席から立ち上がり言の背中をさすりながら声をかけてくれる。
(きっと飯田さんとツンツン髪の人の声が頭に響いたのだろう)
「君ひどいな 本当にヒーロー志望か!?」
飯田がツンツン髪の人のヒーローを目指す者有るまじきセリフに驚愕していた時、何かに気が付いたのか教室の扉に視線を向けスススと独特な動きで扉の方に歩いて行く。扉の方に目を向けると実技試験の時に巨大ロボを倒した緑谷が立っていた。
「俺は私立聡明中学の……」
「聞いてたよ!あ…っと僕 緑谷 よろしく飯田くん…」
「デク……」
何やら緑谷が来た瞬間にクラスの雰囲気が少し変わったようだ。