第12章 雄英体育祭決着
「メダル授与よ!!今年メダルを贈呈するのはもちろんこの人!!」
太陽を背にスタジアムの屋根から勢いよく飛び降りて登場してくるオールマイト。
「私がメダルを持って来…」
「我らがヒーローオールマイトォ!!」
しかし登場のセリフはミッドナイトの紹介アナウンスに被って打ち消されてしまった。気を取り直してオールマイトはミッドナイトからメダルを受け取り言の目の前に立つ。
「言少女おめでとう!八百万少女とは何かあったようだがもう大丈夫かい?」
『はい、大丈夫です』
そう言って笑顔を見せる言。
「それでは…」
『…その前にマイクをお借りしていいですか?』
オールマイトが言の首にメダルをかけようとした瞬間に彼女の顔から笑顔がパッと消えてその場でメダルを受け取るのを拒否するように1歩足を引いた。何かを察したオールマイトはミッドナイトにマイクを持ってくるように指示を出して言の手にマイクを渡した。
マイクを受け取った言は1度大きな深呼吸をして口を開く。
『……私はここにいる選手の皆さんに謝らなければいけないことがあります─────』