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【ヒロアカ】folklore

第12章 雄英体育祭決着




『[風]!』


そんな爆豪の行動を予想していた言はステージに突風を吹かせ、その勢いで爆破で宙を飛ぶ爆豪の体勢を大きく崩す。


「クソッッ…がぁ!!」


しかし爆豪は片方の腕でバランスを取るように威力を調節して後ろに手を向けて個性を使う。すると先程まで不安定だった体勢が元に戻る。


(…っ本当に!あのセンスはなんなの!)


爆豪の圧倒的過ぎる戦闘センスに言は尊敬と怒りを覚えて顔を歪める。


「これが最後だ!!!」


言は爆豪の攻撃を受身を取る暇もなく大きく体に受ける。あの威力でモロに攻撃を受けたのなら吹き飛ばされ場外になる。と思われたが間一髪の所で言は自分を覆うように壁を出していた為、場外には出ていなかった。そして壁に手を付けてフラフラとしながら立ち上がる言。


(これでもまだ倒れねぇのか…!)


爆豪は焦っていた。なぜなら先程の攻撃が自分が個性を使って爆破できる、”言葉通り”最後の一発だったからだ。こうなれば殴り合いで何とか言の個性を避けつつ勝つしかないと頭の中で試行錯誤していた時だった。



『…っ』



言はそのまま自分が作り出した壁に寄りかかるように倒れた。


(…気を失った、か…?)


爆豪は目の前で倒れた言の姿を目に映すのと同時に足下に少し寒さを感じて目を向けると、彼の足下には言の個性で出した氷が地面を凍らせていて、あと数秒あれば爆豪の足に氷が張り付くぐらいの距離であった。


(こいつ…気を失う寸前まで…!)


もし、言がもう少し気を保っていれば自分が負けていたかも知れないという焦りと、あの極限状態でもなお勝ちに来た言。そんな言の揺るぎない勝利への執念に爆豪はゾクゾクと体を打ち震わせて笑みを零す。


「言さん行動不能!爆豪くんの勝利!!」

「よって決勝は轟対爆豪に決定だ!!」


ミッドナイトとマイクのアナウンスで試合が決着。ハイレベルの戦いを目の当たりにした観客はスタジアムが揺れるのではないかと言う程に大きな歓声を上げた。



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