第12章 雄英体育祭決着
「フィールドが煙で見えねぇ!!!爆豪は、言はどうなったんだぁ!!?つーか何があったんだよ!!?」
マイクが実況席で慌てふためきながら、未だに煙が晴れないステージを見て声を上げる。
『…あ〜、読み間違えた…爆豪さんがあんなに撃てるなんて予想外だった…』
「てめぇその言葉倒れてから言えよな…」
言と爆豪は爆発の煙を吸い込んだのかゴホゴホと咳き込みながら立ち上がる。
『爆豪さん、もちろんまだいけるよね?』
「あたりめェだろうが!」
2人は個性を使い煙を払い避けステージ上に広がっていた煙が晴れる。
「爆豪も言も2人ともまだ立っている!2人ともボロボロだけどなっ!!」
「…多分だが言は爆豪が上空に向かって爆破した瞬間個性で[防炎加工シート]を出現。爆豪の爆発に耐えながら個性を使って奇襲を狙う算段だったとは思うがツメが甘かったらしいな」
『相澤先生、私の頭の中でも見れるの…』
相澤先生の言う通り、雨のせいで爆豪さんの爆発の威力は落ちていると考えていたがツメが甘かった。彼は私の予想を超えるの威力の爆発を放ち私は彼の爆発を防ぎきれず吹き飛ばされてしまった。
「だが…」
そう、ただ吹き飛ばされたわけではない。
「自分が吹き飛ばされる。そう気づいた瞬間に個性で爆豪の周囲に火薬を出したのはいい判断だった。それもあって爆豪もなかなかにダメージを受けた」
「よく見てんなぁ、イレイザー!ちょっと気持ち悪いぐらいにな!?あっイテテテっ!!じ、冗談だって怒るなよイレイザー!!」
相澤はそんな冗談を口にしたマイクの首を包帯でぐるぐる巻きにされた腕で締め付けながら鬼の形相で睨みつけ、舌打ちを打つ。
「つっても、お前そろそろ限界なんじゃねぇのか…雨 やんでっぞ…!!!」
『爆豪さんこそ…結構腕にキてるんじゃないの!さっきの爆発、汗が出にくい中で無理やり起こしたんだからさ!!』
言と爆豪はお互いにバチバチと火花を散らす。
「うるせぇ!次で決める!!」
『こっちのセリフ!』