第9章 それぞれの覚悟
ミッドナイト先生から最終種目のルール説明が終わり組み合わせをクジで決めようとした時、尾白さん・庄田さん・青山さんの3人が最終種目の参加を辞退。繰り上がりで5位の拳藤チームから3名選び最終種目に参加出来ることになったのだが
「そういう話で来るんなら…ほぼ動けなかった私らよりアレだよな?な?最後まで頑張って上位キープしてた鉄哲チームじゃね?馴れ合いとかじゃなくさフツーに」
B組の委員長である拳藤さんが同じチームだった人達の顔を見渡してアイコンタクトをとると、私たちに最終種目参加の権利を譲ってくれた。
「お…おめェらァ!!」
「本当によろしいのですか…!?」
「もちろん!」
そんな拳藤さんの仲間思いな行動に、鉄哲さん・塩崎さん・骨抜さんは驚いた表情を見せる。
『良かったね!これで3人とも最終種目に出られるよ』
私がB組の3人に近寄り声をかけると
「何言ってんだおめェ?」
「あまり大きな活躍がなかった僕よりも君が最終種目に出るのが普通だろ?」
『えっ……』
私は予想もしなかった彼らの言葉に頭が真っ白になる。
「お互い頑張りましょうね!言さん!!」
そして固まる私の肩を掴み笑顔で言う塩崎さん。そんな時、騎馬戦で爆豪さんのチームに突っかかっていた物間さんが眉間に皺を寄せてズカズカとこちらに歩いてくる。
「いやいや!ちょっとそれはおかしくない!?何でお前らA組の奴なんかにその権利渡しちゃってるの??馬鹿じゃないの!?大体!こんな…」
そして烈火の如く私の顔を指さしながらB組の3人にイチャモンをつけていると拳藤さんの手刀が綺麗に物間さんの首に入る。そして倒れる物間さんを引きづるように拳藤さんは彼をフィールドの端に置く。