第8章 障害物の先の騎馬
私は騎手の鉄哲さんと騎馬の2人に声を掛けて手を離し、周りに誰もいない状況を作る。そして私はその場に片足だけを曲げてしゃがみこみ個性を使う。
『【ショートカット】[カタパルト]!!』
個性を使って作り出したのはカタパルト(投石機)。それを2機作り、どちらも私の両腕が届く範囲に配置する。
『【ショートカット】[岩]!』
そして頭の大きさ程の岩を作り出し、カタパルトのアームに出現させた岩を乗せる。私は投石の準備を完了させて顔を上げた。
『目標捕捉』
緑谷くんの騎馬を捉え、私の左右どちらにも置いてあるカタパルトの発射レバーを引く。そしてカタパルトから勢いよく放たれた岩が緑谷くん達に向かう。が常闇さんのダークシャドウによって岩は両方とも砕かれ、攻撃は防がれてしまった。
「いいぞダークシャドウ常に俺たちの死角を見張れ」
「アイヨ!!」
初めてまじかで見る常闇さんの個性…緑谷くんチームに欠けていた防御力を彼のダークシャドウが完全に補っている。ダークシャドウが目を光らせている限りは生半可な攻撃は通用しないようだ。
『ごめんなさい!!防がれた!』
私は悔しげな表情を浮かべながらもすぐに騎馬にへと戻る。
「大丈夫だ!!まだまだある!!もういっぺん突っ込むぞ!!」