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はごろも折々、蝉時雨 ( 鬼滅*風夢 )

第25章 番外編 ①:*・゚* 或る風のしらべ *・゚・。*:



 掌の手心でゆったりと、亀頭の先端を撫で回す。



「···───、ッ"」



 実弥の口から微かに零れた吐息を拾い、続けて上下に指の腹で陰茎体の形をなぞった。

 加減は大丈夫だろうか。逆に、くすぐったくは、ないだろうか。

 強すぎても痛むだろうし、弱すぎても快楽には繋がらないと須磨から聞いた。ただ一概にそうとも言えず、各人各様、感じ方には差異があると。

 人それぞれなのは女性の身体も同様だから頷ける。



「っ"、──ハ、」



 眉をしかめ、まぶたを伏せはじめた実弥の顔を、星乃は胸が絞られるような想いでこっそり眺めた。露骨に見つめていることが知れると拒まれしまう気がした。だから、こっそり盗み見る。

 星乃の不慣れな手つきでも官能的な反応を示してくれる実弥の身体は、多感なほうなのかもしれない。

 鼠径部から立ち上るむわりとした熱。指の間に絡まる粘液。溶けてゆく息遣い。

 裏の筋や窪みの部分に指をかけると、劣情が増して濃くなる。



「ッ、星乃、待て、ェ"」

「うん···?」

「指、とめろ」

「ここ、気持ちよくない···?」

「バ、─ッ"」



 トン。



「ぇ、」



 亀頭の付け根を刺激しながら、ほどよい力で陰茎体を握って擦ると、突如実弥が星乃の肩に頭から倒れ込んできた。



「実弥······?」

「もういい」

「···?」

「ヤベェんだよ······それ以上、あれこれされっと」

「で、も······まだ、全然」

「お前がしてるっつうだけで、視覚的にも、たまんねェ」

「私はいつもと違った実弥が見れて、すごく嬉しい」

「···ァ"ー、乳触りてェ」

「だっ、だめ······実弥に触れられたら、私、ちゃんとできなくなっちゃうもの」

「そう言うだろうと思って耐えてんだよォ俺はァ」


 
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