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はごろも折々、蝉時雨 ( 鬼滅*風夢 )

第25章 番外編 ①:*・゚* 或る風のしらべ *・゚・。*:



「指一本でこれかァ···?」

「あッ」

「キリがねェなァ···お前の身体はァ」


「そんな、こと···ひっ、? ぁ、また」

「あァ、イッちまやァいい······なんべんでもよくしてやるからよォ」



 指の愛液を舐め取りながら、再び潜り込ませた手が秘所に行き着く。すると、肥大した蕾の感触が指先に返ってきた。



「ンぅ──っ……っ!」



 刹那、顎先をくんと引き上げ、星乃は達した。

 乱れた息遣いが整う間、実弥の肩に顎を乗せてしなだれる星乃を優しく撫でる。

 鼻先を掠めるほのかな香り。開花した柔肌から匂い立つ星乃のそれは、まるで媚薬にも劣らない。



「はぁ···っ、さね、み」



 まだ巧く舌の回らない、ほんのりと湿り気を帯びた声を発しながら実弥の首筋に口づける星乃。



「─ッ"」



 直後、小さく飛び跳ねたのは他でもない実弥の身体。布越しの陰茎に、ちょんと優しい熱が触れた。星乃の指先の熱だった。

 ほの暗い場所で主張する陰茎の存在は、もはや密やかではなくなっている。

 ほぼ裸体をあらわにしている星乃に比べ実弥の上体はまだ着流しに慎ましく隠れているが、片膝を立てて座る下肢は衽から膝下が露出し、あと少し捲れ上がれば陰茎がおもてへ飛び出す程度には着崩れている。



「星乃」

「やっぱり、わたしも」



 二人の声が重なった。

 まるで子の頭でも撫でるように亀頭の表面を滑り落ちる手つきには、不覚にも実弥にもどかしさを芽生えさせる。

 腰部に、ぞくりとした電流が走った。



「···だめ?」

「駄目、っつうわけじゃァねェが」

「お詫びの気持ちがあったのも本当だけど、それだけじゃ、ないの」



 熱を含んだ眼差しが実弥を見つめる。



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