第21章 消息の途切れ
「オォラァアアア"ア"ア"ア"ア"!!!」
鉄球の上部から、実弥があらん限りの力で刃を打ち込む。
ギャキィ······ッ!!!
耳をつんざくような金属音。
鉄同士、ぶつかり合った箇所が衝撃で赤くなる。
「ぐああああ!!!」
頚を落とせる目前に迫り、実弥は腹の底から獣のような雄叫びをあげた。
ここで斬らねば何もかもが無駄になる。
なってたまるか。
させてたまるか。
狂気にも似た感情をあらわにし、渾身の力を込め己の刃にすべてを託した。
そして───
ド ゴ ン !!!
地響きのような揺れを起こし、鉄球が落下する。
滝のような血飛沫が床を染め、
ついには黒死牟の頚が両断された。