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はごろも折々、蝉時雨 ( 鬼滅*風夢 )

第19章 :*・゚* 星月夜に果実は溺れ*・゚・。*:



 実弥は、背後から星乃の肩を甘噛みした。



「っ、ん」

「星乃······いつにも増して、おさまりそうに無ェ······悪ィが、朝まで付き合えよォ」

「っ、」



 両手を回しの乳房を揉む。先端を優しくこね回し、背面から座位で挿入する。

 途切れることのない律動。星乃が何度達しても、実弥が果てるまでは終わらない。

 達する。果てる。達する。

 体位を変えてまた挿入する。

 達する。果てる。挿入する。達する。達する。果てる。

 二人の呼吸音だけが、寝間を満たし続けていた。

 営みをはじめてからどれほどの刻が経過しただろう。
 星乃は朦朧とした眼差しで、時折宙を見ながら浅い呼吸を繰り返している。

 そろそろ解放してやらなければとわかっちゃいるが、実弥の身体は言うことを聞きやしない。

 腰を浮かせ、陰茎の先端を浅い場所まで引き戻す。



 パチュ···ッ。



「──っ…ッ!」



 再び一息で最奥までねじ込めば、はっと目が覚めたように星乃の双眸が開かれた。



「星乃、···っ"」



 掠れる声を振り絞る。できることなら、永遠にこの名前を呼び続けていたいとさえ思う。



「ん、実弥···っ」


 呼べば必ず星乃も実弥に応えてくれる。まるで、ここにいるよ、とでも言うような、慰めにも似た優しい声で。

 実弥は、星乃の掌を強く握った。



「ッ、星乃···ッ、お前が、好きだ」

「ン、ハァ」

「気が、狂っちまいそうなぐれぇ、ッ"、好きだ」

「さ、ね···っ」



 実弥の手に星乃の弱い力が返った。

 心が震えた。どれだけ言葉にしても足りない。星乃を想う狂おしさに引きずり込まれそうになる。当然の、呼吸の仕方さえもわからなくなっちまうほどに。

 実弥は溺れるような心地でいた。

 うめくような吐息を吐き、思う。




















 ああ、───愛しているのだ、と。










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