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はごろも折々、蝉時雨 ( 鬼滅*風夢 )

第19章 :*・゚* 星月夜に果実は溺れ*・゚・。*:



「待っ、これ、いつもより、身体、熱い······んっ、ぁああっ」

「あ"ー、酒が入ったせいも、あるかもなァ···っ」

「や、ぁ···っ、また」

「ハ···っ、やべェな、腹から下、痙攣してら」

「──!?」



 突如、星乃の視界がぐるん、と回った。

 うつ伏せた背後で片足が高く持ち上げられる。その脚を支えるように、実弥の身体が開いた股の狭間に滑り込んだ。



「っ、ぁ···っ、ああっ」



 すぐ様脳裏に閃光がちらついた。最奥を刺激され、熟れた蕾も擦られる。
 下肢が震え、まばたきする間もなく再び達する。



「ハァ、も、だめ、おかしくな」

「ああ"、なっちまやァ、いい···ッ」

「ゃ、ぁあ、ンぁぁあ」

「ハ···ッ"、ナカうねってンの、たまんねぇ、わ」



 手繰り寄せた松葉色の浴衣をぎゅっと強く握りしめれば、律動を速めた実弥の呼吸が背後で一段と荒くなった。



「っ、星乃、いっぺん、ッ"、だすぞ」

「ひゃ、ぁあ」



 合わせて拍車のかかる鼓動。途切れることなく押し寄せてくる絶頂に眩 (ま) う。膣壁をかき分ける陰茎の圧力が臓腑に響き、身体が内側から溶けてしまうような熱を感じた。

 今宵も際限なくさらわれるのだ。

 繰り返し、繰り返し、この営みに飲み込まれてゆくのだ。


 ああ、──いっそこのまま。


 このまま最果てまで実弥と繋がっていられたら、どんなにか素晴らしいだろう。

 真っ白な世界が迫り来る中、しかしみだりにこれ以上を欲してしまわないように、星乃は唇をきつく結んだ。

 実弥はずっと徹底している。

 膣内では果てないと。

 そうしたいとも言葉にしない。理由は訊ねなくてもわかっている。だから星乃も口に出さない。


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