第16章 :*・゚* くちびるにスミレ *・゚・。*:
「ハッ、俺がァ、お前に幻滅するってェ、言いてぇのかァ···?」
「ふ、っ」
「お前の全部が見てェんだ俺はァ···」
「ん···っ」
「余計な気ィ、回すんじゃねェつったよなァ?」
「は、ぁ」
「なら、教えといてやるよォ······。何を聞こうが、何を見ようが、俺にはお前が可愛く思えちまうばかりで、心底、たまんねェんだってことをなァ···」
「~~~······っ」
ささやかれる声音に細胞が溶けてゆく。
唇で撫でられた肌に残る熱は刻印。
触れられた箇所はどこも媚薬を塗られたように甘い刺激に変化する。
私のすべてが私でなくなる気がして怖いのに、幸福でなにもかもが満たされてゆく。
「ふ、ンン、」
「ハ、···ッ」
実弥は小さく微笑んだ。
余計な気を回すなとは言ったが、しかし星乃の恥じらう姿に大きな昂りを覚えずにはいられないのもまた事実。
これも己の性 (さが) なのだろう。
乳房を掴み、弱い力で先端を摘まんで左右に捻る。
長い時間尖り続けている桃色の先端は、小さな花の蕾にも似て。
そのとき、星乃の腰部がびくんと震えた。
「っ、───ぁぁぁあ…っ」
上り詰めた星乃を見送ってすぐのこと、とうとう実弥にも限界が訪れる。
「出すぞ···ッ"」
「ふ、っ、ぁぁ」
パンッパンッパンッパンッ···!!
律動を速めて星乃の臀部を激しく叩き、
「──ハッ"、…っァ"!!」
「ぁ···!」
実弥は一息で陰茎を抜き取ると、星乃の臀部へ濃い白濁をビュクビュクと多量に吐き出した。