第16章 :*･ﾟ* くちびるにスミレ *･ﾟ･｡*:

「ぁ、あ···っ、ああ···っ」
　
「す、げェ、うねってン、なァ···っ」

「や···っ、私、もう、ずっと···っ」

「、っ"」



　( クッソ···っ、星乃の感度が···っ、思っていた以上に、やべェ···っ )




「──ぁ！」

「向き、変えるぞ」

「ぇ、ぇ、？」



　一気に陰茎を引き抜くと、実弥は横たわる星乃の上肢を緩やかに引っ張りあげた。そして、星乃の体躯をうつ伏せにした。

　下腹部の下から手を入れ込んで、ぴくりと跳ねた腰の曲線美をゆっくりと持ち上げる。



「っ、ぁぁ···っ！」



　背後から蜜壷に陰茎を埋め込んだ瞬間、星乃はこれまでよりも高い声音で嬌声を吐き出した。



「ﾊ、どっから挿れても、ぴったし吸いついてきやがるなァ···」

「ぁ、あ···っ、だめ···っ、実弥···っ、こんな格好···っ、恥ずかしいわ···っ」

「気にするこたぁ、ねェ······俺しか、見てねぇんだ、好きに乱れちまえばいい···ッ"」

「だって、ぁ、こんな、厭らしい声、聞かないで···ぁ、お願···っ」



　肌と肌のぶつかる音が、形にならない声を上塗りし続ける。

　星乃の意識は朦朧とし始めていた。

　蜜壺からゆっくりと引き戻された陰茎。それが再び一気に最奥へと挿入される。

　目尻から弾け飛んだ涙が、乱れた寝具の布を濡らした。



「星乃、こっち、向け」

「···ふ、ン」



　無駄な肉のない腹筋の固さが背面を撫で、首を背後へ捻った瞬間ひたいに触れたあたたかな唇の感触に、星乃の双眸から再び涙が溢れでる。