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はごろも折々、蝉時雨 ( 鬼滅*風夢 )

第14章 :*・゚* 桃色時雨 *・゚・。*:



「ぁ、あ、」

「──、ッ"」



 次第にこだまする星乃の声と、荒くなってゆく自分の吐息。まだどこか恥じらいを捨てきれず、それでも着々と乱れてゆく星乃の姿は実弥の欲情に拍車をかける。

 昂り続ける陰茎は、先走った分泌液で尿道口が濡れていた。はちきれんばかりのそれが下衣を押し上げて、解放されたがっている。



「···っ、ハ、ッ」



 荒ぶる息をひとつ吐き出し上体を直立させれば、星乃の乳房の内側に赤い鬱血跡が残されているのが見えた。無意識のうちに強く吸い付いていたらしい。

 膣壁が若干指に馴染んだような感覚があり、実弥は星乃の陰核へもう片方の指の腹を添え当てた。



「さ···! ねみ、そこ、や···っ」

「っまだ、ナカじゃ達せねェ、だろうからなァ、こっちで、イカせてやるよォ···っ」

「ぁ、あ、まって、そこ、は、なにかっ」

「なにか、···っ、ハ、なんだ···っ」

「変、なの···っ、さね、みっ、さねみ···っ」

「ぁー、こりゃ、ナカもだいぶ、キテんなァ···っ」

「や、や···っ、だめ、だめえ」



 膣口から指を引き抜く。
 トロ、と愛液が溢れ出し、それを陰核にたっぷり塗りつけ執拗に刺激を与えれば、



「っあ、ン、ァァ、ア···!」



 星乃はしなやかに背を仰け反らせ、下肢を小さく痙攣させた。

 刹那、カチャ、と響いた金属音。実弥がたまらず胴絞めに手をかける。

 下衣を下げた途端飛び出した陰茎は、上向きに反り立ち太い血管を浮き上がらせていた。

 達したばかりの星乃はくったりと横たわり双眸を閉じている。

 呼吸するたび上下する双丘が艶やかに揺れ、実弥の視界は目映く眩んだ。















 上衣を脱ぎ捨てた実弥の裸体が、星乃の視界に映り込む。

 鍛え上げられた肉質。
 無数の傷跡。

 痛々しくもあるのに艶かしくて。

 不謹慎だろうか。
 今は、美しいとさえ思える。

 実弥がこれまで生きてきた証から、目を逸らそうとは思わない。


 不思議と、悲しい気持ちもない。



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