• テキストサイズ

【リヴァイ】比翼の鳥 初恋夢物語【進撃の巨人】

第21章 約束


「ううん、違うの」

マヤは昨夜目にした状況を思い浮かべながら、説明を始めた。

「昨日、月夜亭から帰ってきたときにね、兵長の窓の明かりがついていたの。エルドさんが、兵長が夜も休日も執務室にこもってるって教えてくれた」

うんうんとペトラは大きくうなずきながら相槌を打つ。

「それでね、兵長には助けてもらってるし…。何かお役に立てないかと思って考えたんだけどね、執務を手伝って少しでも身体を休めてもらおうかなって」

「なるほど。いいんじゃない?」

ペトラの賛同を受けて、マヤの顔は輝いた。

「ほんと? ペトラもそう思う?」

「うん。確かに兵長っていつ見ても仕事してるしね… っていうか逆に遊んでるとこを見たことがないわ。いくら強くても休息しないと心配だよね」

「そうなのよ!」

マヤは嬉しそうに胸の前で手を組むと、ほっとひと息をついた。

「良かったぁ…。ペトラも一緒だと心強いし。あとは兵長と分隊長に許可を…」

許可をもらわなくちゃと言うはずだったマヤの声は、ペトラのひとことにかき消された。

「あっ、私はパス」

「えっ? さっき、いいんじゃないって言ってくれたよね?」

まさかのペトラの “私はパス発言“ にマヤは驚いてしまった。

「あぁ、あれは “マヤが執務を手伝うこと” がいいんじゃないって言ったの。私はやめとくわ」

「なんで? 前に執務の補佐を兵長から頼まれたとき、喜んでたのに…」

「……まぁ、そうなんだけどね」

なんとなくペトラの歯切れが悪い。

……あのとき… “初の執務補佐だから頑張る!” と嬉しそうだったのに、どうして?

「あのとき、何か嫌なことでもあったの?」

マヤは納得がいかず、めずらしく追及した。


/ 1704ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp