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【リヴァイ】比翼の鳥 初恋夢物語【進撃の巨人】

第31章 身は限りあり、恋は尽きせず


一方、食堂を早めに出て厩舎に向かったマヤは、絶賛アルテミスを可愛がり中。

馬房のなかで、すっくと立っているアルテミスの首すじに抱きついて頬をすり寄せている。

「アルテミス、明日から一泊二日で旅行に出かけるのよ? 訓練や壁外調査じゃないのよ? 嬉しいね」

ブルルル!

「ふふ、アルテミスも嬉しい? じゃあもっとすごいことも教えてあげる。なんと兵長とオリオンも一緒よ!」

ヒヒーン! ブルルル、ブルッブルッ!

とっておきの情報にアルテミスは大きくいなないて、ふさふさのしっぽを高く振り上げた。

「えらくご機嫌じゃのぅ」

声をかけてきたのは調査兵団専属のベテラン馬丁のヘングスト。

「ヘングストさん!」

「いよいよ明日じゃのぅ」

「はい。アルテミスと一緒だと思うと嬉しくて。ね? アルテミス」

ブルブルブル!

「それだけが理由じゃなさそうじゃが…?」

「え?」

「ほれ、マヤはリヴァイ兵長と、アルテミスはオリオンと一緒に行けるから喜んでると思うてのぅ」

「………」

図星のマヤとアルテミスは、恥ずかしそうにうつむいた。

「照れる必要は全くないわい。男と女がいる限り、惹かれ合うのは世の理なんじゃ」

ヘングストの言葉を聞いて、マヤとアルテミスは見つめ合ってうなずいている。

「それはそうとリヴァイ兵長から聞いたが、イカホまで行くそうじゃな?」

「ええ、そうです」

「となるとオルブド区まで船じゃろ? これを持っていくといい」

ヘングストはポケットから何やら取り出した。

「オリオンは屈強だから心配ないと思うが、アルテミスは繊細じゃからのぅ…。船酔いが心配じゃ」

「……船酔いですか…」

マヤは自身が乗船したときのことを思い出して、首をかしげた。

立体機動装置と同じ圧縮ガスを燃料とし、川の上に張り渡された鋼索(ワイヤーロープ)を伝って移動する連絡船の乗り心地は実に良く、船酔いとは無縁だと思ったからだ。

「平気な馬は平気なんじゃが、酔う馬は酔うからのぅ。しかもアルテミスは今、恋する乙女じゃ。身も心も繊細になっておる。もし下船後、気分が少しでも悪いようじゃったら、これを食わせるんじゃ」

そう言って、馬房の馬柵棒越しに小さな紙袋を手渡した。


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