• テキストサイズ

【リヴァイ】比翼の鳥 初恋夢物語【進撃の巨人】

第19章 復帰


マヤの心はリヴァイへの切ない想いでいっぱいだったが、そんな心情をミケに伝える訳にはいかない。

「……そうですよね。兵長が怒ってるみたいなのは、いつものことでした! やっぱり病み上がりで調子が狂ってるのかな? あはは…」

無理に笑ってみせたが、気恥ずかしい。

そんなマヤにミケは。

「今日はもう上がって、早く寝ろ。久しぶりに自分のベッドでぐっすり眠れば、すぐに本調子に戻るさ」

「はい、ありがとうございます」

「明日の訓練は午前が立体機動、午後が対人格闘になってる。無理はしなくていいが、いけるか?」

気遣わしげな声を出すミケ。

「大丈夫です」

「復帰しょっぱなの訓練が立体機動だったら、マヤにはちょうど良い肩慣らしになるだろうしな」

「はい!」

立体機動装置で風とともに飛ぶのが好きなマヤは嬉しそうに返事をした。

「よし、いい顔に戻った。もう大丈夫だな」

「あ…」

ミケの優しさが心にしみる。

「では、明日な」

「はい、ありがとうございます。失礼します」

敬礼をすると扉に向かった。そして振り返ると一礼してマヤは執務室を出ていった。

「……やれやれ」

マヤが姿を消したあとにミケは、閉まった扉に目をやりながらため息をついた。

せっかくリヴァイとマヤが自然に会えるようにと取り計らったのだがな…。

それにしてもリヴァイめ…、マヤが元気になったっていうのに… つれないやつだな…。

首を振ってもう一度ため息をつくと、読みかけの新聞を手に取った。

だが、すぐに新聞を読む行為は中断されてしまう。

ノックもなしに乱暴にひらいた扉を見たミケは、再びため息をつく羽目におちいったからだ。

「……リヴァイ、なんの用だ?」


/ 1701ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp