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【リヴァイ】比翼の鳥 初恋夢物語【進撃の巨人】

第12章 心づく


隣に座ったミケに、マヤは真剣な目を向けた。

「えっとまず… その相手の方は、分隊長の気持ちを知ってるんですか?」

ミケは間髪をいれずに答える。

「いや、全然」

「そうですか…。じゃあ、いきなりアクセサリーとかは駄目ですね…」

「何故?」

「だって、そんなのひきます! 絶対」

「そうなのか?」

「はい、そうです!」

マヤは鼻息荒く力説した。

「アクセサリーは恋人同士になってからもらう物です!」

ミケはマヤの様子を面白そうに眺めている。

「ほう? お前もそうなのか?」

「はい。恋人に記念日にサプライズでもらうとか、一緒にペアのを買いに行くとか… そういうのに憧れます!」

「なるほどな」

「だから今の分隊長の状況で、アクセサリーを渡すのは時期尚早です」

「うむ。よくわかった」

マヤは自分の力説を受け入れたミケに満足し、にっこりと笑い冗談めかした。

「わかればよろしい」

「マヤ、アクセサリーが駄目なら俺は何を買えばいいんだ?」

「うーん… そうですねぇ… 無難にチョコレートとか上等なお菓子とかがいいんじゃないですか?」

「菓子か…」

「はい。最初からいきなり仰々しい物をもらっても困るし、お菓子だったら食べたらなくなりますし気楽です」

「………」

ミケはしばらく黙っていたが、否定した。

「いや、菓子は駄目だ」

「どうしてですか?」

「マヤ、お前はエルヴィンがお前のことを好きだと思うのか?」

「はい?」

ミケの突拍子もない問いに、マヤは顔をしかめた。

「なんで団長が出てくるんですか…」

「エルヴィンは よくお前に菓子を渡してるだろう?」

「あぁ…。でもあれは王都に行ったときのお土産だし、私だけでなく他の女子にも渡してますよ?」

「ではお前だけに菓子を渡したら、エルヴィンがお前のことを好きだと思うのか?」

「思わないですね」

「ほら… 菓子は駄目だ。こちらが好きだと気づいてもらえない」

「ちょっと待ってください。エルヴィン団長の場合、私のことを好きでないのが明白だから思わないだけで…。分隊長が相手の方に気持ちをこめて渡せば、想いは伝わると思いますよ?」


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