【リヴァイ】Calmi Cuori Appassionati
第6章 Untainted, Unbroken ※
「黙れ、クソ女!殺すぞ!」
「“殺し”の術を習得したのは、あなただけじゃない。でも、人間に使うために学んだのではない」
もう一度、激痛が走る。
唇が裂けた。
アルバートは小さく震えながらサクラの首を絞めた。
「てめぇの顔を見ていると、どうしても思い出しちまうんだよ!てめぇの隣にいつもいた、女の顔を!」
「ロゼは、あなたのような弱い男は選ばない。絶対に」
うわあ!と悲鳴のような叫び声。
そしてサクラのシャツのボタンが弾け飛んだ。
「ロゼのことを考えると、抑えきれなくなるんだよ!どうせ死ぬなら、拝み倒してでも抱きたかった。一度だけで良かったんだ」
「だからロゼはあなたに会わなかった。そうでしょ」
「黙れ、黙れ、黙れぇ!」
「・・・・・・!!」
悪寒が走る。
早く・・・逃げなければ!
「離してよ!」
「ロゼ、ロゼ・・・・」
サクラの胸に顔をうずめてくる。
嫌悪感で鳥肌がたった。
「私はロゼじゃない!何をする気?!」
「そうだ、お前はロゼじゃない・・・だから責任を取れ。ロゼが抱かせてくれなかった分、お前がコレをどうにかしろ」
太ももの辺りに、硬くなった男根の感触。
みぞおちを深くえぐられるような、得体のしれない恐怖が襲った。
「いやだ、離して!アルバート、正気に戻ってよ!」
「俺は正気だ。サクラ、親友のためにヤラせろ。2日後には死ぬんだ、童貞のまま終わりたくない」
「はあっ・・・はぁっ・・・」
恐怖と嫌悪感で、息があがる。
どうにかしなければ。
サクラは心臓から血液を押し出すようなイメージを作り、全身の筋肉量を上げた。
ドクン!
自分を押さえつけていたアルバートの手を振りほどくには、じゅうぶんの力を得る。