【リヴァイ】Calmi Cuori Appassionati
第6章 Untainted, Unbroken ※
「それにしても・・・一度、兵団の予算をさいて娼婦を雇うか・・・」
「・・・・・・・・・・・・」
ミケとリヴァイの冷ややかな視線を感じたのか、エルヴィンはいたずらっぽく笑った。
「冗談だ、二人とも本気にするな」
「・・・冗談は顔だけにしとけ」
「手厳しいな、リヴァイ。お前、まさか“あの事”をまだ根に持ってるのか?」
その瞬間、リヴァイのこめかみに青筋がたつ。
「・・・その話を二度とするな。でなければ、てめぇを殺す」
若い兵士なら一瞬で萎縮してしまうリヴァイの睨みも、エルヴィンにはまったく効果がないらしい。
余裕たっぷりに人類最強の兵士長を見据えた。
「お前のその台詞を聞くのは、何度目になるかな?」
今すぐにでも実行してやろうかと思ったが、これ以上は何を言っても墓穴を掘るだけ。
リヴァイは言い返すことを諦め、冷めた紅茶に口をつけた。