【リヴァイ】Calmi Cuori Appassionati
第23章 My Love Blooms for You
「兵長は・・・調べにいったその花を見れますかね?」
「さぁ・・・本当に命が短い花だというからね」
ねぇ、サクラ。
もし私の声が今も君に届くならば・・・
「でも・・・私は嬉しいよ」
リヴァイに綺麗な色を見せてやってはくれないか。
君とリヴァイだけの特別な景色を、これが最後になるかもしれない彼に見せてやって欲しい。
「あれから随分と経つし色々あったけれど、リヴァイは何も変わっていないということが」
これから人間を殺し、世界を壊さなければならない彼に、君の瞳に見える美しい世界を───
「さぁ、エレン。軍会議に戻ろう。まだまだ決めなければいけないことはたくさんあるよ!」
マーレ軍をどう攻め落とすか。
まずは海を渡る方法を考えなくちゃ。
本当の戦争はこれからだ。
アルミン達が待つ会議室へ帰ろう、エレン。
「はい、ハンジ団長」
静かな中庭。
花壇を後にする二人の背中を後押しするかのごとく、優しい春の夕風が枯れた草花を揺らしていた。