【リヴァイ】Calmi Cuori Appassionati
第23章 My Love Blooms for You
ヒラ・・・
ヒラ・・・ヒラ・・・・・・
彼の顔に舞い落ちる花弁達よ。
私の手の代わりに、頬を優しく撫でてあげて。
「リヴァイ兵長」
私の手がこの人の頬を撫でてあげられなくても、桜の花弁が代わりにこの人の苦しみを和らげますように。
「・・・?」
くすぐったいのか少し身じろいだ貴方はもう少しで目を覚ましそう。
「リヴァイ兵長・・・」
「自由の翼」が貴方にどんな運命を運んでくるのか分からない。
もしかしたら、人類のために悪魔に身を売らなければならない日がくるかもしれない。
そんな世界でも、きっと桜は生きている。
「どうか・・・この舞い散る花弁の優しさを忘れないでください」
───桜が咲き誇る時間はとても短い。
でも、その瞬く間の美しさは私達の心に深くとどまります。
ヒラ・・・
ヒラ・・・ヒラ・・・・・・
「ん・・・」
貴方の上に落とす、花弁のシャワー。
薄桃色の一枚が貴方の睫毛に絡まる。
「・・・何してる」
「地面に落ちた花弁を集めて、兵長にイタズラを」
全て散って枝だけになっても、春が来れば再び花を咲かせる桜のように。
たとえこの身体が滅びても、この心は貴方のために何度も蘇るだろう。
「兵長のお顔が桜色です」
貴方によって花開いたこの愛は、永遠に貴方の頭上で咲き誇る。
見上げる貴方の頬を撫でるため、幾枚も花弁を舞い散らせよう。
リヴァイ兵長、どうか忘れないで。
私は────