【リヴァイ】Calmi Cuori Appassionati
第22章 Let Your Heart Be Light
「だから、俺も誓おう・・・」
リヴァイはゆっくりと右手で拳を作り、左胸の上に置いた。
それは心臓を捧げる敬礼。
「お前の運命は、俺自身の運命よりも重い」
サクラがいない世界でも、自分は兵士として戦っていられた。
一人で生きていくことができた。
だが、いつも心の一番大事な何かが欠けているような気分だった。
「俺の運命を犠牲にしても、お前を愛す。だからそばにいて欲しい」
もしお前がまた俺よりも先に天に召される運命にあったとしても。
この命の日続く限り・・・
「恋人としてではなく・・・妻として、そばにいて欲しい」
その瞬間、サクラの両目から堰を切ったように涙が溢れた。
何年・・・いや、何千年、この言葉を待っていたのだろうか。
「お前は生まれ変わっても、昔のままだな」
指で涙を拭いてやりながら、リヴァイは少し戸惑ったように呟いた。
「オイ・・・泣いてねぇで返事をしろ」
「・・・・・・・・・・・・」
ああ・・・本当に・・・
あの小説のように、死んでから愛する人の本当の気持ちを知るようなことにならなくて良かった。
息を整え、深呼吸をひとつ。
そして、リヴァイを真っ直ぐと見つめる。
「貴方の妻として、この命がある限りおそばにいます」
今再び・・・
双方の誓いは、たてられた。
サクラの瞳から涙が零れ、リヴァイの瞳も揺れる。
そして、どちらからともなく唇を寄せ合い、
誰もいない礼拝堂で、深く口付けを交わした。
誰もいない礼拝堂・・・・・・のはずだった。
「おめでとう、リヴァイ!! サクラ!!」
突然、入り口が勢いよく開いたかと思うと、パァン!! とクラッカーが盛大に鳴らされる。
「やあやあ、生まれ変わってもいいものを見せてもらえるとは思わなかったよ」
先頭切って中に入ってきたのはハンジ。
「まったくだ。まさか一字一句同じとは思わなかったな」
そのあとにエルヴィンが続く。