【リヴァイ】Calmi Cuori Appassionati
第22章 Let Your Heart Be Light
「メリー・クリスマス」
日付が変わり、今は12月25日。
そして・・・
「お誕生日おめでとうございます」
リヴァイが生まれた日。
「この教会を見つけてからずっと、どうしてもやりたいことがありました」
それは今日、この聖なる夜が一番だと思った。
“祝福”という花言葉を持つ、ポインセチアの花に囲まれて・・・
「私はもう一度、貴方に誓いを捧げたい」
貴方はかつて誓ってくれた。
“俺の運命を犠牲にしても、お前を愛す”と。
だから私も貴方に誓った。
“死が二人を分かつまで、命の日続く限りサクラを愛し、慈しみ、守ることを誓う”と。
「死が二人を分かつまで・・・あの時の誓いは、“サクラ”が死んだことで終わってしまいました・・・だから、もう一度捧げたいんです」
あの世界で私は、死ぬその瞬間まで幸せだった。
「私はリヴァイさん、貴方を愛し、慈しみ、守ることを誓います」
それは、貴方という人に愛してもらうことができたから。
「死を越えて、この命の日続く限り・・・」
貴方を覚えている限り、私はずっと貴方を愛しています。
リヴァイの腕の中でサクラは何度も“愛しています”と繰り返していた。
その度にどうしようもない愛おしさが込み上げてきて、このまま彼女を抱き潰してしまうのではないかと恐怖すら覚える。
「サクラ・・・」
やっとの思いで出した声は掠れていた。
「ありがとう」
もっと気の利いた言葉があればよかったのに、口下手なリヴァイに今の気持ちを表す言葉はこれ以外見当たらない。
そしてもう一つ。
「愛してる・・・どうしようもねぇほどにな」
この世界に巨人はいない。
医療も発達している。
だがそれでも、次の瞬間に何かが起こって、二人は引き裂かれるかもしれない。