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【リヴァイ】Calmi Cuori Appassionati

第22章 Let Your Heart Be Light




「その小説はそんなに面白いものなのか?」
「読んでみますか?」
「いや・・・簡単に内容を教えてくれるだけでいい」

興味ねぇ、と眉間にシワを寄せながら行ったリヴァイに、サクラは笑いながらその内容を語り始めた。




あるところに一人の男性と女性がいました。

男性は女性を深く、深く愛していました。
彼女の所に通わなかった日はなく、彼女への愛を口にしなかった日もありませんでした。

しかし、女性の方は一度として男性を愛そうとはしませんでした。

そんなある日、女性は男性にこういったのです。

貴方は私がいないと生きていけないようね。

男性はこう答えました。

君がいないと僕は生きていけない。

すると女性は、男性にある提案をします。


たった一日でいい。
私と会わず、口もきかずにいられるかしら?

もしそれができたなら、私は一生貴方のものよ。


男性は喜んで女性の条件を飲みました。




「・・・くだらねぇ」

そこまで聞いたリヴァイは、嫌悪感を露わにしながらそっぽを向いた。

「男を試そうとする女も、そんな軽い条件で愛情を得ようとする男も、俺には理解できねぇな」

すると、サクラはおかしそうに笑いながら、後ろから肩を支えてくれているリヴァイに体重を預けた。

「リヴァイ兵長らしい感想ですね」
「その話のどこが面白いんだ」
「そうですね、現実から逃れられるところ・・・でしょうか」


この世界は残酷だ。


どんなに愛し合っていても、離れ離れにならなければいけない時はくる。
互いに固く誓い合っていても、約束を破らなければいけない時もくる。






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