• テキストサイズ

【リヴァイ】Calmi Cuori Appassionati

第21章 感謝のShort Story




これは・・・きっと演出だ。
この人はオレを守ろうとしてくれている。

口と鼻からとめどなく流れる血を眺めながら、ボンヤリと思った。

たとえ今、エレンに向かって銃の引き金を引かれても、この兵士長は絶対に離れない。
エレンを敵視する人間から守るように前に立つその姿が、そう物語っていた。


リヴァイ兵長・・・どうして・・・・・・


「エレン・イェーガーは調査兵団に託す」


そう決まった瞬間、微かに見上げたエレンと、リヴァイの視線が交差する。

冷たい三白眼。
他人に恐怖を与えるその瞳が、エレンに語りかける。



俺がお前の命を預かる。

この世界で、俺以外に適役はいない。
否、俺以外の誰にも譲らない。



その時だった。

途切れそうな意識の中で、エレンの耳にトロスト区で聞こえてきた“あの声”が響く。



“ この人は貴方を守ってくれる・・・信じて ”



「・・・サクラ・・・?」



どこに・・・どこに・・・いる・・・?
・・・会いたい。


しかし、その姿はどこにもなく。


エレンの呟きは誰の耳にも届かぬまま、調査兵団への入団が正式に認められた。







/ 781ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp