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【リヴァイ】Calmi Cuori Appassionati

第2章 Light Behind the Clouds


息を切らしながら、赤く染まった東の空を見上げた。
弟の体が宙を舞って、巨人への生贄となったあの瞬間が蘇る。

「・・・朝焼けは嫌い」

夕焼けに似ているから。
どうしたって弟の最期を思い出してしまう。

ごめんね、あの頃の私は非力だった。
でも、今なら大人を一人抱えても走れる自信がある。

いつの頃からか、サクラの体は一つの変化を起こしていた。
異常なまでに骨密度が上がり、常人には耐えることができないほどの筋肉をつけられるようになった。


これが、私の選んだ道。

私は女である前に、兵士。

でも・・・

サクラは、すーっと大きく深呼吸をした。
新鮮な酸素が、血液の流れに溶け込んで全身に廻るようなイメージを造る。

すると、それまで筋張っていた肩、腕、大腿、ふくらはぎに柔らかな丸みが戻った。
リラックスして筋肉の緊張を緩めれば、まるで柔らかな脂肪のように見える。

「やっぱ、ゴツいのは嫌だ」

いつの間にか、自分でも驚くほど完璧に身体をコントロールできるようになっていた。
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