【リヴァイ】Calmi Cuori Appassionati
第20章 Until We Meet Again... ※
ヒラ・・・
ヒラ・・・ヒラ・・・・・・
桜の花びらが舞う。
その光景に、記憶が蘇る。
かつて自分は何だったのか。
何を想い、誰を愛していたのか。
何千年も待っていた。
何千年も探していた。
ああ、この香りの先・・・
桜の木の下に・・・
必ずいるはず。
ヒラ・・・
ヒラ・・・ヒラ・・・・・・
桜舞い散るその中に佇む、一人の少女。
こちらに気づき、柔らかく微笑む。
「お久しぶりです、リヴァイ兵長」
「サクラ・・・」
今、やっと分かった。
何故、ここまでこの地に焦がれていたのか。
何故、ここまで桜を探し求めていたのか。
全ては、お前に会うためだったんだ。
「ずっと・・・会いたかったです」
サクラは美しい笑みを浮かべ、リヴァイに向かってその手を差し伸べた。
「兵長のお顔が桜色です」
「・・・何言ってる・・・イタズラしてねぇだろ」
そう言って、差し伸べられていた右手を取る。
リヴァイの顔に桜の花びらを舞い散らせながら微笑んでいたサクラ。
あの頃とまったく同じ、愛しい笑顔と、優しい手をしている。
「・・・俺は今、どんな表情をしてる?」
泣いているのか・・・
それとも、微笑んでいるのか・・・
胸が一杯で、自分が今どのような顔をしているのか分からない。
すると、サクラはリヴァイの頰を優しく撫でた。
「どちらでもありません」
心から愛しそうに見つめる。
「その、両方です」
サクラの右手はリヴァイの涙で濡れていた。
サクラの瞳はリヴァイの笑みを映していた。
その涙も、その笑顔も、とても美しい。
「リヴァイ兵長・・・見つけてくれてありがとうございます」
堪えきれず、その身体を抱き寄せる。
重なり合った心臓から力強い鼓動を感じた。
温もりを感じた。