• テキストサイズ

【リヴァイ】Calmi Cuori Appassionati

第20章 Until We Meet Again... ※





礼拝堂から出ると、シェリーがドアの前で悲しそうな瞳をしながら佇んでいた。


「行くぞ、シェリー」

お前の主人は、もういない。

しかし、シェリーは手綱を引っ張ってもそこを動かなかった。
首を振り、抵抗する素振りを見せる。

「オイ、諦めろ。もうすぐ巨人が活動を始める・・・その前にエルヴィン達と合流しなければならない」

前は、リヴァイの命令によく従っていたはずだ。
それでも動こうとせず、とうとう礼拝堂の前で座り込んでしまう。


「シェリー・・・お前、サクラのそばから離れたくねぇのか?」


長い睫毛に縁取られた瞳を悲しく揺らす愛馬。
主人の死を理解してもなお、その場を離れようとしない。


「そうか・・・」


すると、リヴァイの馬がシェリーに歩み寄った。
血を分けた双子馬が、愛情を示すように鼻先を突き合せる。

それはまるで、別れの言葉を交わしているようだった。


「ならば、シェリー・・・お前は最期までサクラと一緒にいてやれ」


サクラもきっと喜ぶだろう。




リヴァイは馬に跨ると、礼拝堂を見つめた。
ここでサクラに永遠の愛を誓ったように、いつか再び出会うことを胸に誓う。


そして、サクラを死に追いやった巨人を必ず絶滅させる、と。



どこまでも広がる草原。
朝焼けが空を金色に染める。

美しいとは思わない。
それでも、この景色を守りたいと思う。


どんなに残酷な世界だろうと・・・




サクラが心から愛した場所だから。








/ 781ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp