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【リヴァイ】Calmi Cuori Appassionati

第5章 Eye of the Silver Wolf


「サクラ、あなた・・・」

ペトラが驚いた顔でサクラを見た。
オルオは巨人にぶら下がったまま、白目を剥いている。

早く・・・

ペトラのつけた傷が回復する前に。
兵士の内蔵が全て潰される前に。

・・・一太刀で、切り落とす!!

サクラは顔の前で剣を交差させ、一足飛びで巨人の足首の一番細い部分をに刃をねじ込んだ。
そして、肉を切り開くようにして足首を吹き飛ばす。

片方の支えが無くなった巨人は、バランスを崩して後ろに尻もちをついた。
その隙にペトラが下敷きとなった兵士を抱きかかえる。
しかし、これで終わりではない。
首筋を削がなければ、この足もすぐに回復してしまう。

「オルオ、どいて!」

そこには気絶したオルオがぶら下がったままだ。
急所の辺りを振り子のようにしているから、うまく狙えない。

巨人は恐ろしい声をあげて、ペトラに手を伸ばした。

ダメだ、間に合わない!

サクラはとっさにリヴァイの姿を探した。


「・・・兵長・・・!」


どこだ・・・?


東の方角を見た瞬間、サクラの瞳孔が開いた。

200メートル離れた場所・・・

折り重なった2体の巨人の死体の上に立つ、小柄な人間。
圧倒的な強さを感じさせるその存在は、静かにこちらを見ていた。


ドクン・・・

その視線に、心臓が昂ぶる。
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