【リヴァイ】Calmi Cuori Appassionati
第20章 Until We Meet Again... ※
ゴォォォォ・・・!!!
突然、轟音が耳をつんざく。
急に辺りが真っ暗になり、皮膚をナイフで刺すような寒さを感じた。
「なッ・・・なんだ?!」
意識が・・・遠のきそうだ。
異常に低下していく体温、四肢の感覚が消えていく。
必死で目を凝らすと、極寒の世界がリヴァイを取り囲んでいた。
それまでののどかな田園風景は消え、そこは猛吹雪の山。
ここはどこだ・・・?
手足を動かすことができない。
サクラを抱きしめているはずなのに、その感覚がまったくない。
サクラ・・・サクラ・・・
どこだ?!
鉛のような雪の礫に耐えながら、辺りを見渡す。
すると、遠くから消え入りそうな声が聞こえてきた。
「誰か・・・誰かいませんか?!」
その声が耳に届いた瞬間、心臓が張り裂けそうになる。
それは、紛れもなくサクラのものだった。
必死で雪を掻き分け、声がした方へと走る。
サクラが助けを求めている。
今度こそ助けなければ・・・
俺が・・・俺が必ず守る・・・!!
どれだけ走っただろう。
真っ白な木々の間に、うずくまる二人の訓練兵の姿が見えた。
一人は意識を失っているらしく、グッタリとしている。
フードで顔がよく見えないが、間違いないなくロゼだった。
そして、そんなロゼを温めようとしているのか。
自身の外套を脱ごうとしている少女。
リヴァイと出会う前のサクラだった。