【リヴァイ】Calmi Cuori Appassionati
第20章 Until We Meet Again... ※
「なら・・・もし、サクラがリミッターを外してたら・・・それで死ぬかもしれねぇのか」
「生きて我々と合流できる確率は・・・ほぼゼロに等しい」
「・・・・・・・・・・・・」
リヴァイは静かにハンジを見つめた。
今この瞬間にサクラが生きていようと、補給拠点にまで辿り着く可能性は絶望的。
それに、リヴァイが引き返した所でサクラを救い出すことはできないだろう。
「リヴァイ・・・サクラのことは・・・諦めるしか・・・・・・じゃないと、私達は君まで」
「ハンジ」
それは、とても静かな声だった。
この声には聞き覚えがある。
“ なあ、ハンジ。お前の目に見えているこの世界に、“色”はあるか? ”
虚無感に溢れながら娼婦を抱いていたリヴァイ。
サクラに出会う前の、あの頃と同じだ。
「サクラは最後に何て言ってた?」
「え・・・?」
“ きっとリヴァイ兵長がエルヴィン団長と合流しているはずです。兵長なら・・・必ず来てくれるでしょう ”
「あいつはきっと待ってる。だから、俺は行かなきゃならない」
「リヴァイ・・・」
もし、サクラを優先して兵団を危険な目に遭わせたら、きっとサクラは悲しむ。
自分のために他人が犠牲になるのを酷く嫌うし、傷つけかねない。
「今・・・何をすべきか・・・それは、お前らを無事に拠点まで送り届けることだ」
調査兵団組織を守る。
生きるにしても、死ぬにしても、サクラが調査兵としてあるために。