【リヴァイ】Calmi Cuori Appassionati
第20章 Until We Meet Again... ※
「ハンジさん、モブリットさん、どうかご無事で・・・」
ハンジとモブリットが先に行ったのを確認し、巨人と向き合う。
ちょうど索敵班の一人が巨人に喰われ、おぞましい咀嚼音とともに胃袋に落ちていくところだった。
残ったうちの一人も戦意を喪失しているのか、民家の影に隠れて震えている。
まだ1年目の兵士だから仕方ないだろう。
「・・・・・・・・・・・」
何としても、ここで食い止めなければ。
本隊との距離はそう離れていないはずだ。
この巨人達が襲ったらより多くの犠牲者を出すだろう。
きっと・・・
リヴァイが来てくれる。
それまでは、エルヴィン達には指一本触れさせない。
シェリーから降り、トリガーにブレードを装着する。
目の前には巨人が2体。
1体は3メートル級だが、もう1体は10メートルはあろうか。
民家の屋根に登っても、まだ高さが足りない。
「ここが巨大樹の森なら・・・」
惜しんでも仕方がない。
こちらに有利となるようなものは何一つ無いが、やるしかないんだ。
きっとオルオなら、悪態をつきながら向かっていっただろう。
ペトラなら、刺し違えてでも殺そうとしただろう。
エレンなら、恐怖を感じることなく斬りかかっただろう。
私もそうでなければならない。
「私は調査兵団第二分隊所属、サクラ・ブルーム」
この自由の翼を背負っている以上、巨人に屈するわけにはいかない。
「かかってこい」
剣をかざし、巨人を見据えた。
心臓を・・・ここで、人類に捧げよう。