【リヴァイ】Calmi Cuori Appassionati
第20章 Until We Meet Again... ※
「まったく・・・あてられちゃうね、二人とも」
そばで一部始終を見ていたハンジが肩をすくめながら笑う。
すると、リヴァイはそんな分隊長のほうに三白眼を向けた。
「ハンジ」
「ん?」
「サクラのこと、頼むぞ」
自分の使命をまっとうするため、一番大事な命はお前に預ける。
エルヴィンと同様、俺はお前を信じている。
もしエルヴィンがサクラを自分の班に入れるといったら、それは断っていた。
しかし、ハンジ班ごと自分のそばに置くのなら、それ以上のことはない。
道中、サクラの様子に気を配れるし、何かあってもハンジに任せて行くことができる。
「・・・・・・・・・・・・」
ゴーグルの奥にある聡明な瞳を、真っ直ぐと見据えるリヴァイ。
ハンジはニコリと笑った。
親友のたっての願い、そして大事な部下だ。
「分かったよ、リヴァイ」
一人の兵士として、彼女を守る。
この胸の双翼に誓って。
リヴァイは頷くと、最後にシェリーの鼻先を撫でた。
「お前も、頼んだぞ」
元々はリヴァイの馬だったシェリー。
“私に任せて”とでも言っているかのように、嬉しそうに鳴いた。