【リヴァイ】Calmi Cuori Appassionati
第20章 Until We Meet Again... ※
「俺が死んだら、誰がお前と・・・お前が愛するものを守るんだ」
「リヴァイ・・・兵長・・・」
「エルヴィンはいつか、お前とその他の命を天秤にかけ、重い方を守る。場合によっては、お前を切り捨てる選択をするだろう」
“ 君が調査兵である限り、君を生かすも殺すも私次第だ ”
眉ひとつ動かさず、サクラに断言した団長。
リヴァイは、そんなエルヴィンを否定しない。
「俺はそれでいいと思ってる。また、そこまでできるのはヤツだけだ」
普通の人間だったら、そのような選択を強いられることにまず耐えられない。
しかし、エルヴィンは常にそれを真っ向から受け止める。
そんな団長をそばで支え、彼の選択を実行できるのは自分しかいないと思っている。
「俺はヤツを生かす。そのためなら、盾にでも鉾にでもなってやろう」
「・・・・・・・・・」
「俺がエルヴィンを生かしたとして、その後でヤツが死を選ぶなら、俺は止めない。だがな・・・」
手のひらでサクラの前髪を撫で付けると、顔の輪郭を確かめるように指先を這わせる。
「俺はお前を死なせない。そのためなら、どんな犠牲も厭わない」
サクラを愛している、ただそれだけ。
「巨人がお前を殺そうとしているなら、俺はそいつらを全て始末する。もし、お前が自分自身を殺そうとしているなら・・・」
どんな犠牲も・・・
「その怒りも、悲しみも、全部俺が受け止める。どうしても何かを傷つけなければならねぇんなら、この身体をお前にくれてやる」
厭わない。
「だから、俺が死ぬわけにはいかない」
「リヴァイ・・・兵長・・・」
強い想いに、涙が溢れてきた。
この人に愛されて・・・本当に幸せだ。
そして心から思う。
自分も・・・
「貴方を、愛してます」
どうか・・・私の愛情が、貴方の愛情に見合いますように。
求めるように腕を伸ばすと、抱きしめてくれる。
先ほどあれだけ放出した欲望が、再び湧き上がってくる。
この人に愛されたい。
この人の愛に応えたい。
「私を抱いてください」
懇願するように言うと、リヴァイは優しい瞳でサクラの唇に口付けた。