【リヴァイ】Calmi Cuori Appassionati
第20章 Until We Meet Again... ※
こんなに温かい気持ちになれるのは、きっと・・・
同じ民族の血が、サクラに流れているからなのだろうか。
いや、それとも別の理由があるのか・・・
「ありがとう」
いずれにしても、サクラの腕の中にいると安心した。
「サクラもきっと、良いお嫁さんになる」
「本当? ミカサにそう言ってもらえると心強い」
「サクラは今、好きな人いる?」
サクラは一呼吸置いて、頷いた。
すると、ミカサの黒い瞳が輝く。
“会ってみたい”、そう訴えているようだった。
「いつかミカサ達に紹介するね。といっても、エレンが調査兵団に入ったらすぐに顔を合わせることになるだろうけど」
「その人も調査兵なの?」
「そう」
早くリヴァイ兵長を貴方達に紹介したい。
ちょっと無愛想で粗暴な人だけど、とても温かい人なんだよ。
「会ってみたいな・・・サクラが選んだ人だから、とても優しい人のはず」
ミカサの黒い髪と瞳は、どことなくその人を思い起こさせる。
そして、圧倒的な強さも。
だから、誰よりも幸せになって欲しいと思ってしまうのだろうか。
「私もエレンも、きっとその人のこと好きになると思う」
「そうなったら嬉しいな」
ミカサとリヴァイは、どんな言葉を交わすのだろう。
両方とも初対面の人に対しては饒舌でないから、黙り込んでしまうかもしれない。
でも、似た雰囲気を持つ二人だからきっと馬が合うだろう。
「エレンは何て言うかな」
「会った途端に殴り合いにならなければいいのだけど・・・」
ミカサは困ったようにため息を吐く。
「サクラのこと盗られたと思って、ケンカするかもしれない」
「ふふ、そしたらミカサが止めてね。エレンのお守りは貴方の役目だから」
エレンとミカサ、そしてリヴァイと四人でいる光景を想像し、とても幸せな気持ちになった。